灰を使ったワラビ・ゼンマイのアク抜き方法

前菜

春の山菜の代表とも言える、ワラビとゼンマイのアク抜き手順です。
蕨やゼンマイはなぜあく抜きをしないといけないかと言うと、ワラビやゼンマイにはチアミナーゼと言う成分を含有していて、これを人間が摂取すると体内のビタミンB1を破壊してしまうので、アク抜きをしないで食すると倦怠感や最悪脚気等の病になったりもします。

肉や魚を煮た時に出るアクとは違う成分で、ワラビ等のシダ類が含有しているチアミナーゼは味もエグミ等の不味さを感じますので、一般的にアクと呼んでいます。

チアミナーゼはアルカリと熱で分解されます。
要するに、灰を溶かしたお湯はアルカリ性なので、ワラビやゼンマイはこの性質を利用したアク抜き方法と言う事になります。
昔の人の知恵って凄いですね!

容易に手に入る重曹(炭酸水素ナトリウム)もアルカリ性なのでワラビの灰汁抜きをするには手軽で良いのですが、重曹を使用すると若干苦味が出て風味も損なわれます。
その上重曹を摂りすぎると塩分の取り過ぎにもなりますので、ここでは昔ながらの木灰を使用したアク抜き方を紹介します。

やったことは無いですが、アルカリイオン水を沸かした物でも灰汁抜きできるかもしれませんね!
余計な物は一切入ってないので、それでアク抜き出来るならベストかもしれません。


灰を使った苦みの出ないワラビの灰汁抜き

蕨も終盤となってしまいましたが、今回は木灰を使った蕨の灰汁抜きです。重曹でも灰汁抜きは出来ますが、重曹の場合入れる量を間違えると、アクが抜けなかったり苦みが出てしまったりします。
ちゃんとした分量で行っても、重曹の不味い成分がどうしても口に残ってしまいます。
灰を使って灰汁抜きをすると、アクだけはしっかり抜けて、香りと味を損ないません。




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材料

栄養価(100g中)

  • カロリー:約28Kcal
  • 脂肪分:約0.1g

  1. 木灰=ワラビ全体に塗せる量
    炭火でバーベキューなどをしたときに出た灰で結構です。ワラビ一掴みに太目の木炭2~3本分程度です。
  2. 銅線=20cm程度。
    色を出すために使用します。味には影響しないので無くてもかまいません。銅鍋で行えばベストです
  3. =ワラビ(ゼンマイ)がひたひたに浸る程度。

レシピ(調理時間:

  1. ワラビがひたひたになる程度のお湯を沸かし、沸騰したら一握りの灰を入れます。

    色出しのための銅線を入れます。

  1. 火を止めてワラビを入れて落し蓋をしたら、このまま一晩放置します。

  1. 一晩経つと灰汁が抜け、画像のように水の色があずき色に変わります。

この状態で水に浸しておけば3日程度は持ちます。
食べるときに水から出して流水で洗い、適当な大きさに切って食べてください。
ゼンマイは、手でよく揉んでから天日干しして灰汁を抜く方法もあります。
天日干ししたゼンマイは香りもよく歯ごたえも楽しめます。
が。。。
かなり手間が掛かります。
乾燥ゼンマイでのアク抜き手順はこちら

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