本格粒餡の作り方

デザート

昨日はチキンカレーと、それに合わせてナンを作りましたが、食べ終えてしばらくすると、いきなり和菓子が食べたくなってしまいました・・・
でも、そう思ったのが夜遅くだったので今から買いに行ってもコンビニしかないし、この時間に食ったらまた腹回りが・・・(汗)
なんて言ってたら、Y子が小豆と餅米をどこからか引っ張り出してきて
「餡子と餅を作れ」と・・・
ってなわけで本日は餡子を作りましたw
餡子の中でも簡単に作れる粒餡です。
以前にも圧力鍋で作る餡子と言うのを掲載しましたが、今回の粒餡は、圧力鍋を使わず時間を掛けて作る基本的な作り方です。

粒餡の作り方は、作るお店や職人さん、各ご家庭で様々な作り方が有りますので、「これが正解」とか「これが基本」と言う物はありません。
強いて基本と言うと、小豆と砂糖を同量で、小豆が柔らかく煮えたら砂糖を入れて炊くと言う事位です。
砂糖の分量も、小豆と同量を基本に、甘さを控えたいなら砂糖を少なめ、何かに入れたり「おはぎ」みたいにするなら砂糖を多めと言う事位でしょうか。
取りあえずワシの所でいつも作っている粒餡のレシピを掲載いたしますので、後はお好みで甘さなどを変えてみてください。

材料(餡子約1Kg強分)

栄養価(100グラム中)

  • カロリー:約244Kcal
  • 脂肪分:約0.6g
  1. 小豆=500グラム
  2. 黒砂糖=70グラム
  3. 上白糖=430グラム
  4. 塩=一つまみ程度
  5. 水=小豆が浸る分量

今回使用しているものは、
小豆:北海道産 有機栽培 小豆
黒砂糖:奄美瀬戸内純黒糖
塩:パハール岩塩
砂糖は普通の上白糖です。

レシピ(調理時間: 下処理

  1. 小豆は良く水洗いする
  2. 水洗いした小豆を一晩水に漬けておく
  3. 一晩水に漬けたら笊に空けて水気を切っておく

最近の小豆は品質や流通状態が良いので、一晩水に漬けて水を吸わせなくても良いようです。
しかし、一晩水を吸わせ膨らませる事で、後の炊き上げはきれいに仕上がります。


  1. 水を切った小豆を鍋に入れ、水をヒタヒタに張ったら強火にします。
  2. 沸騰したら火を止めて鍋に蓋をして10分置き、その後お湯を切ります。

この工程を渋抜きと言い、豆のエグミや灰汁を抜く為に行います。
作り方によってはこの工程を3~4回繰り返す場合がありますが、ワシの所では一度だけしか行いません。
渋抜きで取り除く成分は、ルチン、カテキン、アントシアニン、プロアントシアニジンなど抗酸化作用の強いポリフェノールですので、抜き過ぎは良くないかと思われます。
渋抜きを数回行うと、仕上がりは上品な餡子となりますが、逆に言えばコクの無い気の抜けた甘いだけの餡子にも感じられます。
まぁ、使う用途にも寄りますので、この辺りはお好みで渋抜きを行えばよいかと思います。

  1. 渋抜きした小豆を鍋に戻し、水を小豆が隠れる程度ヒタヒタに入れて最初は強火、沸いて来たら小豆が踊らない程度の弱火でコトコト炊き上げます。
  2. 途中水分が飛んで豆が表面に出るようなら、その都度水を足して小豆が隠れるようにしてください。

火加減と水加減は動画をご参照ください。
たまにアクが出ますので、アクは掬い出してください。


500グラムの小豆だと、煮上がるのに凡そ2時間強かかります。
画像の左側は、1時間程度煮た物、右側は2時間強煮た物です。
昔から言われるのは、豆を一粒取り出し、親指と小指で挟んで潰れる程度が煮上がりと言われます。

  1. 数粒取ってまな板などに押し付け、画像左の様に二つに割れる程度ならもう少し煮てください。
  2. 画像右の様に、中のでんぷん質が潰れて出てくるぐらいまで煮えたら火を止めて鍋に蓋をし、20分ほどそのまま蒸らします。

  1. 蒸らし終えたら鍋を傾け、余分な煮汁を捨てます。
    煮汁はすべて捨てる必要はありませんので、鍋底に1cm程残る位に廃棄すればよいです。

ここからが餡子の仕上げです。

  1. 砂糖を入れて中火で練り上げます。
    注意点は鍋底を焦げ付かせない様に、木べらで底から混ぜながら練り上げると言う事です。
    また使用する砂糖ですが、好みにより使い分けてみてください。
    今回の様に黒糖を混ぜると、味にコクと深みが出て、小豆の香りもより引き立ちます。

ご予算が有れば、和三盆糖を使えば高級な餡子になりますw
和三盆を使用する時は、甘味が強いので小豆より少なくて良いです。


ちょっと動画が見辛いですがご勘弁をf^^;

  1. 砂糖を入れて数分後、水分が出てきてビチョビチョになりますので、初めて作られる方は不安になるかと思いますが大丈夫!
    動画の様に鍋底が焦げないように混ぜていれば、だんだん水分が飛んで程よい硬さになってきます。

  1. 餡の仕上げのタイミングは、画像の様に木べらで底を撫でた時に、餡の戻りがゆっくりとなり、撫でた筋が見えるぐらいの硬さが仕上がりの合図です。
    この頃合いで塩をひとつまみ入れて良く混ぜ、好みの粘度になれば出来上がりです。

使用する時の硬さに合わせて練り上げてしまうと冷めた時に固くなってしまいますので、若干緩い程度で仕上げてください。
また甘さですが、人間の舌は温かい物の方が味を濃く感じますので、作っている途中で味見をして「甘すぎる」と思っても、冷めると丁度良い甘さになると思います。
逆に言えば、作っている途中で「丁度良い甘さ」の場合は、冷めた時に砂糖控え目の甘さとなります。


こちらも少し見辛いですが、動画で仕上がりのタイミングを撮影しましたのでご参考まで。
この位の硬さで仕上げると、冷めた時に丁度良い硬さになり、和菓子全般に使える硬さとなります。
おはぎ等に使う場合は、動画よりもう少し固めに仕上げてください。
今回は豆の食感を残すようにあまり潰さないように作っていますが、潰した方がお好きなら麺棒などで潰しながら練り上げてください。


画像は餡子を見せる為に山盛りにしていますが、出来上がったらバットなどに平らに広げて粗熱を冷ましてください。
時間は掛かりますが、小豆さえしっかり煮てあれば、誰にでも簡単に美味しい粒餡が出来ます。
多めに作って密閉して冷凍しておけば1か月以上日持ちします。


てなわけで、パン焼き機で餅を作ってその上にドカッと餡子を乗せて食べました(笑)
食べたいと思って作ったのに食べられたのは翌日と言う、相変わらずアホな事をやっておりますが・・・(汗)
粒餡を作りたい方へ、少しでもお役に立てれば幸いですf^^;
今回作った餡子ですが、このような食べ方の他、「ぜんざい」や「おしるこ」の場合は少しお湯で伸ばせば使えます。
うちの場合、Y子がパン生地に入れてアンパンを作っていたりと、意外といろいろ使えたりします。
ってまぁ、ワシ等の様な甘党の場合はって事なんですがw


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