天然羊腸で作る本格手作りソーセージ レシピ

副菜

先日誕生日プレゼントに貰った、手造りソーセージセットを使ってのソーセージの作り方です。
ソーセージとはサルスス(salsus)と言うラテン語の「塩漬にした」と言う言葉と、香辛料のセージ(sage)が語源だそうで、要するに塩漬けしてセージなどの香辛料を混ぜた物って事で、そいつを羊や豚の腸に詰めたものの事を言います。


JAS規格(日本エアシステムのことじゃないよ(笑) 日本農林規格 Japanese Agricultural Standardの事)では以下の3種類に太さにより分類しています。

  • 羊腸を使用したもの、又は製品の太さが20mm未満 = ウィンナーソーセージ
  • 豚腸を使用したもの、又は製品の太さが20mm以上36mm未満 = フランクフルトソーセージ
  • 牛腸を使用したもの、又は製品の太さが36mm以上 = ボロニアソーセージ

今回は羊の腸を使っていますので、JAS規格だとウインナーソーセージって事になります。
ちなみにウインナーとは、ウイーン発祥のソーセージの呼び名だとか。

材料(4~5人分)

栄養価(100g中)

  • カロリー:約303.7Kcal
  • 脂肪分:約24.2g

  1. ロース肉(鹿児島ダブルエックス)=250g
  2. 天然羊腸=6m程度
  3. 背脂(鹿児島ダブルエックス)=100g
  4. 塩=8g
  5. 氷水=50cc
  6. セージ・ナツメグ・カルダモン・白胡椒・カルダモン・ニンニク・生姜・コリアンダー=各3g

その他使用するもの

  • 大き目のボウルと分量外の水・塩・氷(材料を混ぜ合わせる時に使用)
  • 燻製器とさくらのスモークチップ適量
  • マチ針=肉を詰めた後の空気を抜くために使用

レシピ(調理時間: 下処理: / 計:

下準備

  1. 羊腸は30分ほど水に漬けて戻して置きます。

画像のような状態の羊腸を使用する場合、絶対に上から水をジャバジャバかけたりしないでください!長い腸が水の中で踊ってしまい、ぐちゃぐちゃに絡んで解くのにメチャクチャ苦労することになります!
(以前に経験済(汗))


  1. 今回は肉の食感を残したかったのでロース肉を荒めに切ったものを入れています。
    5mm程度の荒さに切ってください。

ミートミンサーがあればもっと手軽に出来るのですが…f^^;


  1. 背脂も5mm程度に切ります。

この背脂も鹿児島ダブルエックスの背脂なのですが、購入するつもりでお店の人に頼んだらサービスで分けてもらっちゃいましたf^^;
お店に頼めば挽いてくれると思いますが、ミンサーの刃が目詰まりするので多分嫌がります。
って言うか、タダで貰っておいてそんな事頼めませんでした(笑)
横浜そごうのお肉屋さん、ありがとう!m(__)m


  1. 肉は切り終わったら冷蔵庫に入れておき、全ての香辛料と塩合わせ、出来るだけ細かく挽きます。

ワシの所では毎回使用する分を石臼で挽いていますが、通常はパウダー状になっているものを使えば問題ないです。
ただ、コーヒーもそうですが、挽き立ての方が断然香りが引き立ちます。

  1. 全ての香辛料がパウダー状になったら、生姜とニンニクを摩り下ろした物を入れ、均一になるように混ぜ合わせておきます。

  1. この頃になると羊腸も戻っていると思うので、金口を絞り袋にセットしてから羊腸を金口に通します。

金口に通す入り口を探すのにチョット苦労しますが、焦らず頑張って!


  1. 金口に羊腸が通ったら、少しだけ水を絞り袋に入れて羊腸に水を通しながら行うとやりやすいです。

水が羊腸に入るとソーセージ形に膨らみますので、腸のねじれが取れる上、水で腸が滑りやすくなり金口に入りやすくなります。
少しずつ水を入れながら金口の根元までたくし上げていきます。
全てたくし上げていったら腸の最後の部分を縛っておきます。

ソーセージを作る

  1. さて、いよいよ材料を混ぜ合わせるわけですが、ソーセージを作り時の最大のポイントとなるのが肉の温度。
    仕上がり温度は10度以内に収めることが肝です。
    出来るだけ温度をあげないようにするため、大き目のボウルに氷と水を入れ、塩を100グラム程入れます。塩の量は水の量により異なりますが、出来上がった氷水に手を10秒も入れていられないほど冷たくなればOKです。

  1. 上の氷塩水の入ったボウルより一回り小さいボウルに全ての材料を入れて3分強、肉に粘りが出るまでかき混ぜ続けます。
    (エマルジョン化させる)

下のボウルを押さえながら行うので結構力もいりますので、男の人にやらせたほうが良いかも?
つうか、ここは男の料理だからね!当然男の仕事です(笑)


  1. 本来ならばこの状態で一晩冷蔵庫で寝かせたほうが味がなじみます。
    が、今回はこのまま羊腸に詰めちゃいますf^^;
    材料が全て混ざり粘りが出たら、肉の中の空気を抜く為、上から力を入れて空気を押し出します。
    材料が多い場合は少しずつ行うとやりやすいです。

  1. 絞り袋にエマルジョン化させた肉を出来るだけ空気が入らないように充填します。
    肉を充填したら少し搾り袋を絞り出してやると、先端から空気が出て羊腸が膨らみますので、マチ針などで先端をつつき空気を抜いてやり、肉が先端にきっちり入るようにしてやります。

  1. ここまで来てやっと羊腸に肉を充填します。
    今回は少しでも楽をしようとパスタマシンを利用してみました(笑)
    手で搾り出すのは結構労力が要りそうなのでf^^;
    完璧とは言えないまでも、一人での作業もかなりスムーズに行えます。

  1. 天然の羊腸を使用している場合、肉を充填中にケーシングが敗れる場合があります。
    天然物なので場所により穴が開いていたり薄くなっていたりする部分がありますので、これは仕方が無いことですので、その場合はタコ糸か余った羊腸などで破れた部分を縛ります。

  1. ケーシングに肉を装填した生ソーセージは、画像のように渦巻状にしておきます。空気が入っている部分が有ったら、針でさして空気を抜いてください。
    この後適度な長さにねじり、1時間ほど風通しの良い日陰で陰干しして表面を乾燥させます。

乾燥させずにボイルしても良いですが、乾燥させたほうがパリッ!と言う歯ごたえが出せます。
因みに大手メーカーのソーセージみたいに「パリッ!」っと本当に良い音がするように作るには、天然羊腸ではほぼ不可能です。


  1. 風通しの良い適当な所にぶら下げて、1時間ほど表面を乾燥させます。
    乾燥させてからボイルする事で、最初の歯ざわりが良くなります。

ソーセージの成形の仕方はソーセージの作り方 成形編を参照してください。


  1. 1時間ほど乾燥させたら、70度弱のお湯で15分程ボイルします。

高温で長時間ボイルすると脂分がお湯に溶け出してしまい、ボソボソになりますので注意!


画像は15分ほど茹で上げた状態です。
このままでも美味しいのですが、燻製した方がより美味しくなります。


  1. 15分ほどボイルしたら、1時間ほど風通しの良い日陰で陰干しします。
    歯触りを良くする為と中の脂分(肉汁)を固めるためです。

  1. ボイルして一時間ほど陰干ししたソーセージを60度以下で30分燻製します。
    燻製温度も高すぎると脂分が抜け落ちてしまい、ボソボソの食感になりますので注意してください。
    今回はさくらのチップで燻製していますが、棒状のお線香のように火をつけて使用する燻材の方が温度が上がらないので良いかもしれません。

  1. 30分燻製したら出来上がりです!

出来上がって直ぐでも美味しいのですが、一晩冷蔵庫で寝かせたほうがより美味しくなります。
良い肉と良い香辛料を使用した手造りソーセージはメチャクチャ美味しく仕上がりますよ(^o^)v
時間があるときにでもお試しくだされ!
つうか、これは料理と言うよりも男の遊びといった感じの料理ですな(笑)


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