灰で行う苦味の出ないゼンマイのアク抜き

前菜

春の山菜の代表でも有るぜんまいのアク抜き方法です。
ゼンマイのアク抜き手順には大まかに、重曹でアクを取る方法、灰でアク抜きをする方法、そして灰汁抜きしたものを天日干しの3パターンあります。
重曹を使ったアク抜きは簡単ですが苦味が残り、天日干しは香りも歯ごたえも良いのですが手間が掛かりますので、今回は比較的簡単で、しかも苦味も無く色の出も良い灰を使ったアク抜き手順になります。
今回使用している灰は、バーベキューのときに出た木炭の灰を保存しておいた物です。
長期保存したい方は、
乾燥ゼンマイの作り方をご参照ください。
乾燥させたゼンマイは、カビさせない限り1年以上日持ちします。


灰を使った苦みの出ないワラビの灰汁抜き

こちらはワラビの灰を使ったアク抜きを動画にしたものですが、手順は殆ど同じですのでご参考まで!



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材料(1回分

  1. ぜんまい
  2. 灰(木灰又は藁灰)=一握り
  3. 熱湯=ゼンマイが浸る程度

その他用意するもの

  • 銅線=適量(色出しに使います)
  • 大きめの鍋(銅鍋をご利用の場合は銅線は不要です)
  • 落し蓋(ゼンマイが浮かないようにする為)
ぜんまいの栄養価(100グラム中)

  • カロリー:約100Kcal
  • 脂肪分:約0.1g

POINT!
ゼンマイやワラビのアクはアルカリ性の水で抜けますので、木灰や藁灰を用意できない方は入手が容易な食品用重曹で行えば宜しいかと思います。
重曹を使う場合は、水1リットルに対して小さじ1杯(4グラム程度)を溶かせばよいです。

男ぜんまいと女ぜんまい

ぜんまいには男ぜんまいと女ぜんまいがあり、食用にするのは女ぜんまいと言われる物で、画像の左側が女ぜんまい、右側が男ぜんまいです。
見分け方は画像を見てもらえば分かるとおり、左の女ぜんまいの葉はツルンとしているのに対し、右の男ぜんまいの葉はイボイボしています。
このイボイボ状の物は、胞子が詰まっている部分で、ぜんまいの生えている束の中に必ず一本は男ぜんまいが生えていますので、男ぜんまいと女ゼンマイは最低1本ずつ残すようにし、全てを採取せずに残しておきましょう。
男ぜんまいも食用には出来るのですが、男ぜんまいまで採取していしまうと当然ぜんまいの胞子は飛びませんので、翌年ぜんまいは生えなくなってしまいます。
また、男ぜんまいだけ残しても、女ぜんまいも居ないと繁殖しません。(人間と同じなのじゃ!)
種の保存と翌年の山の恵みの為、男ぜんまいと女ぜんまい数本は採らなで残して下さい。
というワシは…間違えて1本だけ男ぜんまいまで採取してしまったのでこの画像が有る訳ですが…(滝汗)

下処理(

  1. 採ってきたぜんまいは、時間が経つと切り口が固くなるので、切り口数センチの硬くなった部分を切り落とします
  2. 葉の部分についている綿を取り除き水洗いしておきます。

レシピ(調理時間: / 計:

  1. ぜんまいがひたひたに浸かる分量の水を沸かし、灰を一握り入れて溶かします。

  1. 灰を入れて沸騰させたお湯に下処理をしたぜんまいと銅線を入れて落し蓋をし、1分ほど茹でて火を止めます。

銅線はゼンマイの緑色が鮮やかになるように入れるだけですので、銅線が無い場合入れ無くても良いです。


  1. 落し蓋をしたまま1昼夜置くと画像のように水の色が赤紫に変わりますので、水を取替えて数時間置き、赤紫色が出なくなるまで水を交換すればアク抜きは終了です。

3回ぐらい水を交換すれば色も出なくなりアクは抜けます。
アク抜きをしたゼンマイはそのまま煮物や炒め物に使用してくだされ♪
保存は水に漬けたままなら1週間は持ちます。
今回の画像のぜんまいは、岩手県の西和賀産の物で、
2010年の6月に渓流釣りに行ったときに採取したものです。
西和賀産のゼンマイとワラビは、太くて香りも味も良い、日本国産の中でも超が付くほどの一級品です。
余談ですが、フライフィッシングをする方はぜんまいの綿をドライフライのボディーのマテリアルとして使えますので、軽く水洗いをして汚れを落として乾燥してストックする事をお勧めします(笑)
ワシは毎年岩手の渓流にイワナを釣りに行くのですが、ゼンマイの綿をボディーに使ったドライフライ、特にエルクヘアカディスはイワナのフライフィッシングでは効果絶大です(^o^)/v
ついでにイワナの料理レシピは釣魚料理レシピデータベース内 イワナ料理に掲載していますのでヨロシク!

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